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父S・Sはおもむろに語る
Posted 01/15/2018 10:43AM

 この冬休み、私は父に現在携わっている職業に就くまでの経緯、きっかけ、心理などをインタビューという形で話を聞いてみた。

 父の出身大学は日本トップクラスの大学、東京大学である。彼はそこで農学部に入り、最初は大学院にも通い、博士号を獲得し、農林水産省の研究員を志していたという。しかし、彼の進路が変わるのは、そう先のことではなかったようだ。大学生のある夏、彼は大学の研究のため、稲の研究をしていたという。研究の際、他人とは一言も会話を交わすことはなく、一人で黙々と研究に没頭していた、と彼は語った。研究外でも、一日で発する言葉は、銭湯での相槌の際と、コンビニでの店員との会話だったという。これは、むしろ会話ではなかったのではないかと、笑って話してくれた。

 そんな大学生活を送っていた彼は、将来のことを考えた時、このまま研究に専念する、他人とはほとんど会話もしない人間になっていいのか、と自問自答したらしい。そして、そのことを考えた時、やはり他人と会話をしない人生は送りたくない、という結論に至った。そして、進路を選ぶ際、全く人と話さないことがない職業は何か、と考えたという。その時に出会ったのが、営業という職業だ。彼は最終的に商社を選び、大手の総合商社に就職した。その後、多くの仕事をこなし、ニューヨーク駐在となり、今に至る。結果的には穀物の部署に定着し、大学の知識が活用され、「ラッキーだった」と笑顔で語ってくれた。

 最後に、職を探す時のアドバイスを聞いたところ、次のような答えが返ってきた。「夢やしたいことを追いかけるのは、とても大切なこと。しかし、やりたい仕事と、しなければいけない仕事が重なるのは難しい。夢ばかりを追いかけるのではなく、臨機応変に視野を広げ、自分の可能性を最大限に作り出すのが大切だ」と、少し格好つけながらではあるが、語ってくれた。(坂井賢一)

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