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希望に溢れたひでさんの半生
Posted 01/15/2018 10:17AM

 「大事なのは人との繋がりだから。どんな人にも尊敬して接してるんだ、自分以外のみんな先生。」

 最初にそう聞いた時、正直に言うと、私はあまり彼を信じていなかった。大人の人は、若い世代に理想論を言うものだと思っていたし、いくら彼が素直でも、少なくとも、私のような子供のことは尊敬するわけないだろう、と思ったからだ。だが、このインタビューを通して、私が間違っていたことに気づかされた。

 私がインタビューしたのは、ひでさん。カフェテリアにある日本食売店、「おいしんぼ」のオーナーだ。インタビューする前から、ひでさんは、話しやすく優しい、いつも明るい、という印象はあったが、インタビューしてから、さらにその印象は増した。

 ひでさんは、人が楽しむことをしたいという一心で、「おいしんぼ」を始めた。面白いのは、彼がアメリカに来たのは、自分が35歳までしか生きられないと手相にでていたから、なのだそうだ。結局、手相を見る手が逆だったそうで、35歳を過ぎても、勿論バリバリと働いている。大学を卒業したあとすぐ、アメリカの日本食販売店で勉強し、十年働いてグリーンカードもらったそうだ。十四年前に「おいしんぼ」一号店をハリソンに開店し、五年後に慶應ニューヨークのカフェテリアにも「おいしんぼ」二号店を出店した。毎日一号店を切り盛りし、週六回はカフェテリアにも来ている。彼は小さなの勘違いからアメリカへ単身で飛び出し、今も膨らみ続ける無数の夢たちを追いかけている。

 彼の夢とはどんなものなのか。ユーチューバー、ハリウッドスター、歌手になって紅白歌合戦に出たい、プロデュースもしたい、ログハウスをつくりたい、アメリカを旅したい、つりを一日中毎日したい、などたくさん語っていただいた。「絵にハマってるから、メトロポリタン美術館に飾ってもらえるのも夢に追加!路上でなんかするのも良いね。今のうちにいっぱいアイディア作っておいて、ちょっとづつ実現していくよ。」彼は、私が小さかった時よりも夢があるのではないか、と思わせた。なぜそんなに希望にあふれているのか、聞いてみた。「自分が楽しみたい、やって見たい事がいっぱいあるんだね。いつお墓に入っても笑顔でいれるように、楽しかったー、俺の人生って思えるように。」

 そんなたくさんの夢を持つひでさんが、やり残したことはあるのだろうか。本当にたくさんだったので、いくつか選んでみた。原発反対運動、先進国の環境破壊の食い止め、乱獲、森林伐採、ゴミ問題の具体的解決、高齢化社会に伴う楽しい老人ホーム事業の進出、などだ。便利さを一度味わった人類は、便利さを捨てなければ自分の孫、ひ孫にとんでもない苦労をさせてしまうことになるので、今から少しづつ今できる事からやっていきたいそうだ。

 彼はインタビューをこう締めくくった。「改めて見つめ直す機会を与えてくれて、本当にありがとう。」このインタビューを通して、彼は子供相手にもしっかりと誠実に向き合い、そしてどんな人に敬意をもって接しているのだ、と分かった。彼は、「おいしんぼ」以外にも、柔道を教えたり、サッカーのチームに所属していたりと、忙しい日々を送っている。ひでさんは、ただ明るいだけでなく、一つ一つの物事を直視し、自分のできることは全力でやろうとする、そんな丁寧さのある人物だ。私も、彼のそんなところを見習っていきたいと思う。(戸田彩音)


明朝体がグーグルドックスになかったのでフォントが違います!すみません!

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