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手洗いとワクチンでカンボジアの人々に希望を 〜たかが手洗い、されど手洗い〜
Posted 10/02/2018 08:46AM

 2018年夏、史上初の試みが始まった。サッカー日本代表の本田圭佑選手が、カンボジア代表の監督に就任したのである。選手と他国の監督の両立は困難に近いが、それほど彼が惚れ込んだカンボジアとは、一体どのような国なのか。

 カンボジアの特徴の一つは、人々が病院を信頼していないことだ。理由は二つある。一つは、病院が家から遠く、高い通行費や治療費が払えない家庭が多いこと。もう一つは、ポルポト政権の殺戮によって医師不足になり、質の低い医師が増加したこと。これにより、患者は十分な治療を受けることができず、病院に対する信頼性が低下した。だからこそ、カンボジアの人々に病院の重要性を伝えることであり、それが私の社会貢献である。

 この社会貢献を果たすために、私は二つの活動に取り組む。一つは、公衆衛生について人々に教えることである。カンボジアの子供たちの多くは学校に通っていない。そのため、食べる前に手を洗うことや、排泄をトイレですることなど、常識的なことを知らないまま大人になる。女性は、そのまま子供を授かる。衛生環境の悪い中で育つと、免疫力の低い幼児や妊婦は、簡単に病気にかかってしまう。病気にかかっても病院に行くという概念がないため、治るものも治らない。例えば、日本の妊婦さんの死亡数は2万人に1人なのに対し、カンボジアは170人に一人の割合で命を落としている。彼らを救うためには、まず簡単な手洗いから習慣付けさせる。「たかが手洗い、されど手洗い」で、それだけで多くの病気を予防することができる。手洗いの歌をクメール語で作り、学校や民家を巡回して教える、などをアイデアを持っている。

 もう一つの活動は、生後1歳6ヶ月までの幼児に予防接種を無償で提供することだ。これも、医師が民家を巡回することで、患者の交通費が削減される。また、カンボジア政府は、国家予防接種プログラム、という活動を行っている。国に予防接種の支援を要請することで、無償提供が実現可能となる。予防接種一つで病気が予防でき、その子は未来に希望を持つことができる。

  少しでも多くの命が救われるように、私はカンボジア人に病院の重要性を伝える。衛生のレクチャーも、予防接種も、医師が巡回することにより、医師と患者の距離が近くなるだろう。そうすれば、医師に対する信頼度が増加し、病気になったら病院に行くという概念を持ち始める、と確信する。(井上星奈)


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